PRIDE AND INSTINCT OF DOGS
実は先代COLEがお空に上がった瞬間を
見送ってあげる事が出来なかった。
手の届くところにいたのだけど
ちょっとだけ離れた時に
COLEは駆け足で神様のところに。
その事をずっと引きずっていて
とても情けなく、
すごく後悔していて
まだその時は離脱していなく
ちゃんとお別れが出来たよと
自分には言い聞かせていた。
前日は朝からサードオピニオン。
診断結果を心にとめ、
今後のQOL計画をまとめていたその夜に急変。すぐさま夜間緊急。
外科的対応が必須なのに
メスNGなもどかしさとの葛藤。
見ているだけの
何も出来ない自分に対してのいら立ち。
未明、家に戻りたくさん不思議な事が起きた。
夜が明けるまで2階で仮眠。
階段かなり辛い筈なのに
家についてまっすぐとCOLEは登って行った。
後ろをまったく振り返らず
ぐんぐん上がっていった。
その時SOFYは1階のリビングへ。
2人とも振り向きもせず。
他人同士の様に玄関から左右に一目散。
毎日毎晩一緒に寝ているSOFYは来なかった。
ベッドでCOLEの手をつなぎながら
眠りにはいる。
つかのまの仮眠からふと目覚めた時、
目の前にCOLEがいてくれた。
仮眠していた僕を
ずっと見てくれていたかの様に
しっかりと互いの目が合う。
COLE、すごく眼力があった。
おはようと言ったら
パパ、寝られた??と聞かれた感じがした。
うん。もう大丈夫と答えた。
COLEは?と聞いたら笑顔をくれた。
その時に玄関から3号のいってきますの声。
COLEはすくっと立ち上がり
軽い足取りで階段を駆け降り
玄関先まで出て、
外で見送ることなど普段しないのに
3号と触れ合い
凛々しい姿でずっと見えなくなるまで
座って見ていた。
その時もSOFYは出てこなかった。
絶対お兄ちゃんから離れないのに来なかった。
そしてまた処置をしてもらう為
かかりつけの病院に。
ソファーで横になっていたCOLEは動けない。
ものの10分前に背筋をしっかり伸ばして
3号を見送ったのに顔も上げられない。
抱えて車にのせ、
病院について抱っこで診察台にのせ
また深夜と同じ処置をしてもらったのだが
すでに臓器癒着でほとんど効果なし。
その時のCOLE、
まったく動けないのだけど
すごく優しいお顔。
すばらしいシニアのお顔。
無麻酔のその処置、
とても苦痛なのに仏様みたいなお顔。
改めて今その時の写真を見ると、
なにかに達成して充実感に包まれてる様。
また夕方来る事にして病院を後に。
家に着く、
COLEは動けない。
SOFY、いつもならCOLE を押しのけて
車から降りるのだけど
なぜか車から降りず。
とりあえずCOLEを抱きかかえ家に入りリビングのソファーに下ろす。
SOFYも引き連れに車に戻った時、
出窓からCOLEが変との呼び声。
COLE、
振り絞る声で叫びながら半身を起こし
2号とおかーさんをしっかり一瞥し、
出窓の方、
車がある方を見てそのまま落ちたらしい。
走ってリビングに戻った時には
すでに心拍はなかった。
気がつくとSOFYは玄関に戻っていて
リビングに入らず僕らを眺めていた。
1年半以上、
僕は自分で自分をねじ伏せる様に
まだその時は離脱してなかったと
とにかく言い聞かせていた。
最後の瞬間は
ちゃんと看取れたと言いなだめていた。
そしてこの色々な出来事を
まとめられなかった。
先日仕事先で
レイキヒーリングの方とそういう話になり
とても親身になって涙を流し聞いて頂け、
それはCOLEがお別れの疎通を
あなたと出来たと踏んだから
もうパパは大丈夫と思い
安心してお空に上がったんだよと。
その時COLE、
ちょっと高い位置で
あなたを後ろから見ていた。
すべてCOLEが描いた
エンディングストーリーなんだよと説かれた。
人間の生活に深く入り込み、
人間の心情を理解しようとするこの子たち。
それを僕たちは受け入れる。
犬は家族への愛情が素晴らしく
アルファーには敬意を表し全霊をかける。
そして僕らもその愛情に対し誠心誠意答える。
自分が病気で弱っていても
けして泣き言を言わない。
自分が旅立った後の飼い主の心配をして、
無駄な心配をかけさせない様、健気に頑張る。
同居犬がいれば
後を託すために引き継ぎをしている。
犬の本能とプライドで
弱っていく自分を
アルファーに見せないのだと言われた。
実はとてもプライドが高い犬達。
絶対辛く苦しい筈。
それを懸命に
見せない努力をしてるこの子たち。
弱くなっている自分、
病気に負けそうな自分。
家族以外誰にも見られたくない筈。
飼い主のそばで幸せに過ごせた事に満足して、
静かに穏やかに過ごさせてくれて
ありがとうと。
病気になってごめんねと。
旅立つ準備が終わったから
息を引き取ったのだと。
そのタイミングをCOLEが選んだのだし
そのストーリーを完結させるように
一生懸命SOFYは
COLEのお手伝いをしたのだよと。
最後に半身を起こし周りを見たのは
そばに僕がいないのを
あえて確認したのだよと言われた。
つらいので
もうちょっと早く神様のところに
行きたかったけど
とにかく家にある
いつものソファーまで頑張った。
そのソファーまでパパが抱っこしてくれて
すごく心地よかったらしい。
嬉しかったらしい。
そのソファーで神様のところにいくと
COLEは考えていたらしい。
だからあなたはCOLEの事を
幸せに見送ったと思えと。
9年5ヶ月、
COLEとの付き合い方は
まったく間違ってなかったよと。
だからCOLEを信じ、
讃え、別れ方を誇りに思えと。
とても背中が軽くなった気持ちになりました。
その偉大なCOLEに全てを託されたSOFYは
かなり頑張ったのだけど
まだ2歳には荷が重かった様で
半年間体調を崩しました。
でも今はそれを乗り越え、
最近は
COLEもSOFYのなかに宿ってる?と思うほど
大好きだったお兄ちゃんの
仕草に似てきています。
散々SOFYがCOLEを困らせてた事、
いまGYŐRにやられてて
それを受け入れてます。
しっかりGYŐRの面倒を見てくれて
COLEに勝るとも劣らない
懐のデカイねーさんになりました。
そのねーさんに今育てられているGYŐR。
1歳とは思えないぐらい
全てを理解している子に育ってます。
犬はすばらしいね。神秘すぎる。
僕ら汚れた人間より素晴らしい能力、
まっすぐな心を持っている。
最高なるリスペクトの気持ちと共に
これからも一緒に歩んでいきたい。
人間目線ではなく
彼らと同じ、犬目線で歩んでいきたい。
目線を変えれば
犬達の心が深く見えてくる。
どうも最近人間目線の飼い主が多い気がする。
かなり人都合の向き合い方が気にかかる。
犬達はすべて自分で決めている。
一所懸命に頑張っている。
犬達が何を望んでいるのか
謙虚な心で向き合って欲しい。
人間の方が上という
とんでもない飼い主も目の当たりにしている。
神秘なこの子達の目線に
すこしでも近づけられれば
良かれと思ってやっている事、
犬にはとても大変なストレスという事も見えてくる筈。
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